カンフーアクション映画:華麗なる武術と超絶技巧の戦い
カンフーアクション映画は、中国武術(カンフー)を駆使した戦闘シーンを特徴とするジャンルである。徒手格闘や武器術を駆使した流れるようなアクションが魅力で、緻密な振付と演出によって他のアクション映画とは一線を画す。
代表作のひとつが『燃えよドラゴン』(1973年)である。ブルース・リー主演のこの作品は、カンフー映画を世界的に知らしめ、リーのカリスマ性と実戦的な武術スタイルが観る者に衝撃を与えた。続く『ドランク・モンキー 酔拳』(1978年)は、ジャッキー・チェンの名を一躍有名にした作品で、コミカルな動きと圧倒的な身体能力を融合させたユニークなカンフースタイルを確立した。また、『グランド・マスター』(2013年)は、実在の武術家・葉問(イップ・マン)を描いた作品で、ウォン・カーウァイ監督による美しい映像と哲学的なストーリーが高く評価された。
近年のカンフーアクション映画は、ワイヤーアクションやCG技術を取り入れつつも、伝統的な武術の魅力を維持する方向に進化している。国際的な視点を取り入れた作品も増え、ハリウッドと中国映画界のコラボレーションによって、さらなる発展が期待されている。