アンソニー・ホプキンス

静謐と狂気を往復する名優の原点

アンソニー・ホプキンス(Anthony Hopkins)は、1937年12月31日生まれのウェールズ出身の俳優。舞台、映画、テレビで幅広く活躍し、重厚な演技と独特の存在感で知られる。父親のリチャード・アーサー・ホプキンスはパン職人、母親のアニー・ホプキンスは主婦だった。幼少期は学業にあまり興味を示さず、絵を描いたりピアノを弾いたりすることを好んだ。

15歳のとき、俳優リチャード・バートンと出会ったことがきっかけで演劇に関心を持ち、ロンドンの王立演劇学校(RADA)に進学。卒業後は舞台俳優としてキャリアをスタートし、ローレンス・オリヴィエの推薦を受けて王立国立劇場に所属した。やがて映画界に進出し、後に『羊たちの沈黙』(1991)でハンニバル・レクター役を演じ、アカデミー賞主演男優賞を受賞した。

アンソニー・ホプキンス

画像引用:wikipedia

アンソニー・ホプキンスの経歴

俳優としてのキャリア

1960年、22歳でロンドンの王立演劇学校(RADA)を卒業したアンソニー・ホプキンスは、舞台俳優としてのキャリアをスタートさせた。1965年、28歳のときにローレンス・オリヴィエに見出され、王立国立劇場に所属。シェイクスピア作品を中心に出演し、高い評価を受ける。
映画デビューは1968年、31歳のときの『冬のライオン』で、リチャード獅子心王を演じた。この作品での演技が注目され、その後も映画とテレビを行き来しながらキャリアを積む。1980年の『エレファント・マン』では医師フレデリック・トリーヴスを演じ、作品自体が高い評価を受けた。

1991年、53歳で『羊たちの沈黙』に出演。わずか16分の登場時間ながら強烈な印象を残し、アカデミー賞主演男優賞を受賞。この作品が世界的な名声を確立し、その後も『ハワーズ・エンド』(1992)、『日の名残り』(1993)、『ニクソン』(1995)などで重厚な演技を披露した。

2000年代に入っても活躍は続き、『ハンニバル』(2001)、『レッド・ドラゴン』(2002)でハンニバル・レクター役を再演。2012年、74歳で『ヒッチコック』に主演し、アルフレッド・ヒッチコックを演じた。さらに『マイティ・ソー』シリーズ(2011・2013・2017)ではオーディン役を務め、幅広いジャンルでの活躍を見せた。
2020年、82歳で『ファーザー』に主演し、認知症を患う老人を演じる。アカデミー賞主演男優賞を受賞し、同賞の最高齢受賞者となった。現在も映画界で活躍を続け、画家や作曲家としても精力的に活動している。

製作者としてのキャリア

アンソニー・ホプキンスは俳優としてのキャリアに加え、監督やプロデューサーとしても活動している。1990年にはテレビ映画『ダイナー・ウィズ・アンドレ』で監督デビュー。1996年には『オーガスト』を監督・主演し、アントン・チェーホフの『ワーニャ伯父さん』を原作としたこの作品で英国アカデミー賞(BAFTA)のウェールズ部門賞を受賞した。

また、製作にも関わり、2007年の『スリップストリーム』では脚本・監督・製作・主演の4役を務めるなど、多才な面を見せた。俳優業が中心ではあるが、創作活動への関心も深く、画家や作曲家としての活動も積極的に行っている。

受賞歴・代表作

1991年の『羊たちの沈黙』でアカデミー賞主演男優賞を受賞。2020年の『ファーザー』で同賞を再び受賞し、史上最高齢の主演男優賞受賞者となった。
代表作に、『エレファント・マン』(1980)、『ハワーズ・エンド』(1992)、『日の名残り』(1993)、『ニクソン』(1995)、『マイティ・ソー』シリーズ(2011・2013・2017)、『ファーザー』(2020)などがある。

アンソニー・ホプキンスの出演作品(映画解説)

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