陽気さと知性を併せ持つ、90年代の象徴的スター
本名キャメロン・ミシェル・ディアス。1972年8月30日、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴに生まれる。父は石油会社に勤め、母は輸出業のエージェント。キューバ、ドイツ、イングランドなど多様なルーツを持ち、南カリフォルニアの自由な空気の中で育った。高校在学中にスカウトされ、16歳でモデルとしてキャリアをスタート。エルメスやカルバン・クラインなどの広告キャンペーンで活躍し、10代で国際的なモデルとして知られる存在となった。
1994年、演技経験がないまま22歳で映画『マスク』のヒロイン役に抜擢され、主演ジム・キャリーと共に一躍スターダムにのし上がる。以後、ラブコメディからサスペンス、アクション、声優業までジャンルを超えて活躍し、1990〜2000年代のハリウッドを象徴する存在として国際的な人気を博した。
キャメロン・ディアスの経歴
俳優としてのキャリア
1994年、22歳のキャメロン・ディアスは映画『マスク』でスクリーンデビュー。オーディションで演技経験がなかったにもかかわらずヒロインに抜擢され、ジム・キャリーとの共演で存在感を見せ、印象を残した。この作品の成功により、ハリウッドでのキャリアが本格的に始動する。
1997年、25歳で出演したロマンティック・コメディ『ベスト・フレンズ・ウェディング』ではジュリア・ロバーツと共演し、等身大の魅力を持つ女優として評価を高める。翌1998年には『メリーに首ったけ』で主演を務め、ラブコメ界のアイコンとして不動の地位を確立。明るく奔放な役柄とコメディセンスで視聴者を魅了した。
2000年、28歳で出演したアクション映画『チャーリーズ・エンジェル』は大ヒットを記録し、ドリュー・バリモア、ルーシー・リューとの共演で新たな女性像を提示。2001年にはアニメ映画『シュレック』でフィオナ姫の声を担当し、シリーズを通じてグローバルな知名度を獲得した。2002年、30歳のときにマーティン・スコセッシ監督の『ギャング・オブ・ニューヨーク』に出演。これまでの明るい役柄とは異なるシリアスな演技で、演技派としての一面も見せた。2000年代を通じて『イン・ハー・シューズ』(2005年)、『ホリデイ』(2006年)など人間ドラマにも挑戦し、幅広い役柄をこなす女優として地位を確立した。
私生活では、1990年代から2000年代にかけてマット・ディロン、ジャスティン・ティンバーレイクなど著名人との交際がたびたび報じられたが、2015年、43歳でミュージシャンのベンジー・マッデンと結婚。2020年には娘ラディックスが誕生している。
2014年、『ANNIE/アニー』を最後に俳優活動から一時引退。以降は執筆活動や健康・美容関連ビジネスに注力し、2020年代に入っても公的活動は限定的ながら注目を集め続けている。2022年には俳優復帰の報道もあり、今後の動向に注目が集まっている。
受賞歴・代表作
1998年の『メリーに首ったけ』でゴールデングローブ賞主演女優賞(ミュージカル・コメディ部門)にノミネートされ、ラブコメ女優としての評価を確立。その後も『バニラ・スカイ』(2001年)、『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002年)、『イン・ハー・シューズ』(2005年)で演技賞にたびたびノミネートされ、幅広いジャンルでの活躍が続いた。
代表作には、鮮烈なデビューを飾った『マスク』、ラブコメの代表格『メリーに首ったけ』、アクションとユーモアを融合させた『チャーリーズ・エンジェル』、声優としてシリーズを支えた『シュレック』、そして人間ドラマとして高く評価された『ホリデイ』がある。1990年代から2000年代を代表するスターとして国際的な人気を確立した。