キーファー・サザーランド

父の名を継ぎ、時代を駆け抜けたアクション俳優

本名キーファー・ウィリアム・フレデリック・デンプシー・ジョージ・ルフス・サザーランド。1966年12月21日、イギリス・ロンドンにて、俳優ドナルド・サザーランドと女優シャーリー・ダグラスの間に生まれる。カナダ国籍を持ち、両親の離婚後は母とともにトロントで育ち、演技に触れる環境の中で成長した。高校在学中から舞台に出演し、早くから俳優としての素質を見せていた。

10代後半でロサンゼルスに渡り、本格的に俳優を志す。1983年、17歳のときに『マックス・デュガン・リターンズ』で映画デビュー。

キーファー・サザーランドの経歴

俳優としてのキャリア

1983年、17歳のキーファー・サザーランドは『マックス・デュガン・リターンズ』で映画デビュー。その後、1986年に公開された『スタンド・バイ・ミー』で不良グループのリーダー、エース・メリル役を演じ、一躍注目を集める。翌1987年には青春ホラー映画『ロストボーイ』に主演し、鋭さと繊細さを併せ持つ若手俳優として頭角を現した。

1990年には医学生たちの禁断の実験を描いたサイコスリラー『フラットライナーズ』に主演。この頃、共演したジュリア・ロバーツとの交際が始まり、1991年には婚約に至るが、挙式目前で破局し、ハリウッドでも大きな話題を呼んだ。1990年には最初の妻カミリア・カスとの間に娘サラ・サザーランドが誕生しており、私生活ではすでに父親となっていた。
1992年には法廷サスペンス『ア・フュー・グッドメン』に出演。以降もコンスタントに映画出演を重ねるが、1990年代後半から2000年代初頭にかけては主演作に恵まれず、キャリアはやや停滞気味となる。

2001年、34歳で迎えた転機がテレビドラマ『24 -TWENTY FOUR-』への主演である。対テロ組織CTUの捜査官ジャック・バウアーを演じ、リアルタイム形式の緊張感あふれる演出と演技で世界的ブレイクを果たす。『24』は2001年から2010年まで8シーズンにわたり続き、エミー賞、ゴールデングローブ賞、全米映画俳優組合賞など多数を受賞した。サザーランドは作品の顔として絶大な人気を得ると同時に、テレビドラマの枠を超えた国際的スターとなった。
2007年には飲酒運転で逮捕され、48日間の服役を経験。これを契機に生活を見直し、俳優業への姿勢もより慎重で誠実なものになった。2016年には『サバイバー:宿命の大統領』で米国大統領役を演じ、再びテレビの第一線に復帰。以降も『フォーセイクン』(2015年)、『ザ・コンストラクション』(2019年)などで映画出演を続けている。

2020年代に入ってからも精力的に活動を続け、スリラー、アクション、政治劇など幅広いジャンルで存在感を発揮。父ドナルド・サザーランドとの共演も実現させながら、家系に連なる演技の伝統を現代に引き継いでいる。

製作者としてのキャリア

キーファー・サザーランドは、俳優としての活躍と並行して、映画・テレビ制作にも携わってきた。とくにテレビドラマ『24 -TWENTY FOUR-』では、主演だけでなく製作総指揮も務め、シリーズ全体のクリエイティブ面に深く関与した。同作はリアルタイム進行という革新的な構成と、社会的テーマの重層性で高い評価を受け、サザーランドの制作手腕も注目されることとなった。また、2016年からの『サバイバー:宿命の大統領』でも製作総指揮を兼任し、政治スリラーとしての完成度を支えた。俳優としての経験と視点を活かしながら、企画開発や脚本段階から作品作りに参加する体制を築いている。

受賞歴・代表作

2002年の『24 -TWENTY FOUR-』でエミー賞主演男優賞、ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)などを受賞し、テレビ俳優としての地位を確立。
代表作には、青春映画の傑作『スタンド・バイ・ミー』、80年代のカルト的人気作『ロストボーイ』、軍法会議を描いたサスペンス『ア・フュー・グッドメン』、リアルタイム形式の革新をもたらした『24 -TWENTY FOUR-』、そして政治ドラマとしての新境地を見せた『サバイバー:宿命の大統領』などがある。フィルムとテレビの両領域において活躍し、キャリアを通じて重厚さと緊張感を持ち味に、幅広い役柄を演じ続けている。

キーファー・サザーランドの出演作品(映画解説)

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