ジョン・トラボルタ

ジョン・トラボルタは、1970年代後半から映画界で活躍するアメリカの俳優・プロデューサーである。1954年2月18日生まれ。ダンスと演技を武器に『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)で一躍スターとなり、続く『グリース』(1978年)でその地位を確立した。しかし、1980年代にはキャリアが低迷し、一時期スクリーンから遠ざかる。転機となったのは1994年の『パルプ・フィクション』でのヴィンセント・ヴェガ役。この作品をきっかけに復活を遂げ、その後も『フェイス/オフ』(1997年)、『ソードフィッシュ』(2001年)などの話題作に出演した。幅広いジャンルの映画に挑戦しながらも、特にダンスやアクションを活かした作品で高い評価を受けている。また、プロデューサーとしても活動しており、近年はテレビドラマや独立系映画にも関わるなど、キャリアの幅を広げている。

ジョン・トラボルタの経歴

俳優としてのキャリア

ジョン・トラボルタの俳優としてのキャリアは、テレビドラマから始まった。1970年代前半、『Welcome Back, Kotter』(1975年-1979年)でヴィニー・バルバリーノ役を演じ、若者を中心に人気を集める。その後、『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)で主演を務め、ディスコブームを象徴する存在となる。本作の演技でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、トップスターの仲間入りを果たした。翌年にはミュージカル映画『グリース』(1978年)が世界的ヒットを記録し、名実ともにハリウッドを代表する俳優となる。

しかし、1980年代に入ると主演作が振るわず、『ミッドナイト・ランブル』(1983年)や『パーフェクト』(1985年)などの作品は批評・興行ともに低迷した。この時期はキャリアの停滞期とされるが、1989年のコメディ映画『ベイビー・トーク』がヒットし、再び注目を集める。

1994年、クエンティン・タランティーノ監督の『パルプ・フィクション』でヴィンセント・ヴェガ役を演じ、アカデミー賞主演男優賞に再びノミネート。低迷していたキャリアを見事に復活させた。その後も『ゲット・ショーティ』(1995年)、『フェイス/オフ』(1997年)、『シン・レッド・ライン』(1998年)などの話題作に出演し、幅広い役柄をこなす俳優として評価を確立した。

2000年代以降は、アクション映画『ソードフィッシュ』(2001年)、ミュージカル映画『ヘアスプレー』(2007年)など、多様なジャンルに挑戦。特に『ヘアスプレー』では女性役を演じるなど、新境地を開拓した。近年は独立系映画への出演やテレビドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー』(2016年)でのロバート・シャピロ役など、キャリアの幅を広げながら活躍を続けている。

製作者としてのキャリア

ジョン・トラボルタは俳優業にとどまらず、プロデューサーとしても活動している。1990年代後半から制作に関与し始め、自ら主演する作品を中心にプロデュースを手掛けるようになった。代表的な例が1997年の『フェノミナン』であり、この作品ではエグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジットされている。

2000年には、自らの熱意によって映画化が実現した『バトルフィールド・アース』を製作・主演。L・ロン・ハバードのSF小説を原作としたこの作品は、トラボルタ自身が長年温めていたプロジェクトだった。しかし、興行的・批評的に大きく失敗し、「史上最悪の映画」としてゴールデンラズベリー賞を複数受賞するなど厳しい評価を受けた。この経験以降、大規模なプロデュース業からは距離を置くようになる。

その後、トラボルタは主にインディペンデント映画やテレビ作品の制作に携わり、『クライム・ロード』(2019年)や『ファナティック』(2019年)などの作品にプロデューサーとして関与。特に『ファナティック』では実験的なキャラクターを演じるなど、新たな挑戦にも意欲を見せた。また、テレビドラマ『アメリカン・クライム・ストーリー』(2016年)では、エグゼクティブ・プロデューサーとして制作にも関わりながら俳優としても出演している。

近年は、ハリウッドの大作映画よりも、個性的なインディーズ作品やストリーミング向けのプロジェクトに興味を示しており、映画制作の分野でも新たな道を模索し続けている。

受賞歴・代表作

ジョン・トラボルタは、『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)でアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートされ、その後『パルプ・フィクション』(1994年)で再び同賞にノミネートされた。ゴールデングローブ賞では『ゲット・ショーティ』(1995年)で主演男優賞(ミュージカル・コメディ部門)を受賞し、エミー賞では『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』(2016年)で作品賞を受賞するなど、俳優およびプロデューサーとして高い評価を受けている。

代表作には、ディスコブームを象徴する青春映画『サタデー・ナイト・フィーバー』(1977年)、世界的なミュージカル映画の名作『グリース』(1978年)、クエンティン・タランティーノ監督の犯罪映画『パルプ・フィクション』(1994年)、二重人格をテーマにしたアクションスリラー『フェイス/オフ』(1997年)、そしてテレビドラマ界でも高評価を得た『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』(2016年)などがある。1970年代のトップスターからキャリアの低迷を経て、見事な復活を遂げた俳優として、現在も幅広いジャンルで活躍を続けている。

ジョン・トラボルタの出演作品(映画解説)

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