ニコラス・ケイジ

ニコラス・ケイジは、1980年代から活躍するアメリカの俳優であり、アクション、ドラマ、コメディと幅広いジャンルで個性的な演技を披露してきた。1964年1月7日生まれ。本名はニコラス・キム・コッポラで、フランシス・フォード・コッポラ監督の甥にあたるが、自身の実力で成功を収めるために芸名を「ニコラス・ケイジ」として活動を開始した。

1987年の『月の輝く夜に』で注目を集め、1995年の『リービング・ラスベガス』でアルコール依存症の脚本家を演じ、アカデミー賞主演男優賞を受賞。その後、『ザ・ロック』(1996年)、『コン・エアー』(1997年)、『フェイス/オフ』(1997年)などのアクション映画でスターの地位を確立。2000年代以降は、『ナショナル・トレジャー』シリーズ(2004年~)や『ゴーストライダー』(2007年)などのヒット作に出演する一方、インディペンデント映画にも挑戦し、演技派俳優としての評価を維持している。近年は『ピッグ』(2021年)や『マッシブ・タレント』(2022年)などで再び高評価を獲得し、キャリアの新たな局面を迎えている。

ニコラス・ケイジの経歴

俳優としてのキャリア

ニコラス・ケイジは、1980年代に映画界に進出し、1983年の『バレー・ガール』で主演を務めると、その後『ペギー・スーの結婚』(1986年)、『月の輝く夜に』(1987年)などの作品で注目を集めた。特に『月の輝く夜に』ではシェールと共演し、独特の存在感を放つ演技で高評価を得た。

1990年代に入ると、より幅広いジャンルに挑戦。1995年の『リービング・ラスベガス』ではアルコール依存症の脚本家を演じ、アカデミー賞主演男優賞を受賞。この作品でシリアスな演技派俳優としての地位を確立した。

その後、『ザ・ロック』(1996年)、『コン・エアー』(1997年)、『フェイス/オフ』(1997年)と、ハリウッドのアクション映画に立て続けに主演し、スター俳優としての人気を確立。2000年代には『ナショナル・トレジャー』(2004年)で歴史ミステリー映画にも挑戦し、シリーズ化されるほどの成功を収めた。

2000年代後半から2010年代には、『ゴーストライダー』(2007年)、『バッド・ルーテナント』(2009年)、『マッチスティック・メン』(2003年)など、多様なジャンルの作品に出演。多作な俳優として知られ、ハリウッドの大作映画だけでなく、インディペンデント映画にも積極的に出演するようになった。

近年は、2021年の『ピッグ』で静かで内省的な演技を披露し、批評家から高い評価を受けた。また、2022年の『マッシブ・タレント』では、自身をパロディ化した役を演じ、新たなキャリアの方向性を示した。今なお独特の演技スタイルと個性的な選択で映画界に影響を与え続けている。

製作者としてのキャリア

ニコラス・ケイジは、俳優業に加えて製作者としても活躍しており、映画制作に積極的に関与している。2000年代初頭には自身の制作会社「サターン・フィルムズ(Saturn Films)」を設立し、プロデューサーとしての活動を本格化。自らが主演する作品の製作を手掛けるほか、新しい映画プロジェクトの支援も行っている。

2002年には、スパイク・ジョーンズ監督の『アダプテーション』で製作総指揮を務め、脚本の構成やキャスティングに関与。また、2005年には『ロード・オブ・ウォー』をプロデュースし、戦争と武器密売をテーマにした社会派映画として評価された。

さらに、『ナショナル・トレジャー』シリーズ(2004年~)や『ゴーストライダー』(2007年)など、商業的大作においても制作側として関与し、興行的な成功に貢献。インディペンデント映画にも関心を持ち、『ジョー』(2013年)や『ピッグ』(2021年)など、個性的な作品の製作を支援している。

近年では、NetflixやAmazonとの提携によるオリジナル映画の制作も視野に入れており、俳優としての活動と並行して、映画業界の発展に寄与している。

受賞歴・代表作

ニコラス・ケイジは、『リービング・ラスベガス』(1995年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、演技派俳優としての評価を確立。また、『アダプテーション』(2002年)では1人2役を演じ、ゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされるなど、その演技力を証明している。さらに、2021年の『ピッグ』では静かな演技が絶賛され、批評家からキャリア最高の演技と評された。

代表作には、アクションスターとしての地位を確立した『ザ・ロック』(1996年)、『コン・エアー』(1997年)、『フェイス/オフ』(1997年)があり、1990年代を代表するアクション映画となった。また、『ナショナル・トレジャー』(2004年)は知的な冒険映画として大ヒットし、続編『ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記』(2007年)も成功を収めた。さらに、『マッシブ・タレント』(2022年)では、自身を模した役を演じるセルフパロディ的な演技で新たな境地を開拓。現在もインディペンデント映画と商業映画の両方で活躍を続けている。

ニコラス・ケイジの出演作品(映画解説)

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SF(超・能力)

キック・アス(2010)の解説・評価・レビュー

能力ゼロ、覚悟マックス!!『キック・アス』は、2010年に公開されたアクションコメディ映画で、マシュー・ヴォーン(39)監督がメガホンを取った作品。原作はマーク・ミラーとジョン・ロミータ・Jrによる同名のアメコミで、スーパーヒーローが現実世界で活躍することを夢見る少年たちをユーモラスかつ暴力的に描いている。
ミリタリーアクション

ザ・ロック(1996)の解説・評価・レビュー

ここは刑務所だった。今は戦場だ。ーーーー『ザ・ロック』は、1996年に公開されたアクション映画、マイケル・ベイ監督によるスリリングな物語が展開する。テロリストがアルカトラズ島を占拠し、化学兵器でサンフランシスコを脅かす、化学兵器専門家スタンリー・グッドスピード(ニコラス・ケイジ)と、アルカトラズ脱獄の唯一の成功者ジョン・メイソン(ショーン・コネリー)がテロリストに挑む。
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