ブレンダン・フレイザーは、1990年代から活躍するアメリカの俳優であり、アクション、コメディ、シリアスドラマまで幅広いジャンルで成功を収めてきた。1968年12月3日生まれ。1997年の『ジャングル・ジョージ』でコメディ俳優としての人気を獲得し、1999年の『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』で主演を務め、大ヒットシリーズとなったことで国際的なスターとなった。
2000年代後半からはキャリアの停滞期を迎えるが、2022年の『ザ・ホエール』で演技派俳優として本格復帰。体重を大幅に増やして挑んだ本作で圧倒的な演技を披露し、アカデミー賞主演男優賞を受賞。近年はドラマシリーズやインディペンデント映画にも出演し、俳優としての新たなステージを歩んでいる。
ブレンダン・フレイザーの経歴
俳優としてのキャリア
ブレンダン・フレイザーは、1990年代初頭に映画界でキャリアをスタートさせ、1992年のコメディ映画『カリフォルニア・マン』で注目を集めた。1997年にはディズニー映画『ジャングル・ジョージ』で主演を務め、身体能力を生かしたコミカルな演技で人気を獲得。その後、『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』(1999年)で主人公リック・オコーネルを演じ、大ヒットシリーズとなる。同作は続編『ハムナプトラ2/黄金のピラミッド』(2001年)、『ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝』(2008年)へと続き、アクションスターとしての地位を確立した。
同時に、シリアスな作品にも挑戦し、『悪いことしましョ!』(2000年)や『ギャラクシー・クエスト』(1999年)などのコメディ映画から、『クラッシュ』(2004年)などの社会派映画まで幅広く出演。特に『クラッシュ』では ensemble cast(群像劇)の一員として評価を受けた。しかし、2000年代後半以降はキャリアの停滞期を迎え、健康問題やプライベートでの困難も重なり、一時ハリウッドの第一線から遠ざかる。
2010年代には、映画出演が減少したものの、テレビドラマ『ザ・アフェア』(2016年~2017年)やDCドラマ『ドゥーム・パトロール』(2019年~2023年)に出演し、演技の幅を広げた。
そして2022年、ダーレン・アロノフスキー監督の『ザ・ホエール』で主演を務め、体重を大幅に増やし、鬱と肥満に苦しむ孤独な男性を熱演。その圧倒的な演技力が高く評価され、アカデミー賞主演男優賞を受賞。再び俳優としてのキャリアを再構築し、現在も新作映画やドラマへの出演が続いている。
製作者としてのキャリア
ブレンダン・フレイザーは、俳優業に加えて製作者としても活動しており、映画やテレビシリーズの制作に関与している。特に近年では、自身が出演する作品の制作に積極的に携わり、映画業界への影響力を強めている。
2000年代には、『ハムナプトラ』シリーズや『センター・オブ・ジ・アース』(2008年)などの大作映画に主演しながら、制作過程にも関与。その後、インディペンデント映画やテレビドラマにシフトし、2020年代にはプロデューサーとしての役割を強化した。
2022年の『ザ・ホエール』では、俳優としての復活とともに作品の制作にも深く関与し、演技のみならず作品のクオリティ向上に貢献。さらに、新たなプロジェクトとして、映画やドラマの製作において裏方の仕事にも取り組んでいる。今後は、俳優としての活動と並行しながら、制作面での影響力を拡大していくことが期待されている。
受賞歴・代表作
ブレンダン・フレイザーは、『ザ・ホエール』(2022年)でアカデミー賞主演男優賞を受賞し、俳優としてのキャリアを再構築した。本作では、鬱と肥満に苦しむ男性を演じ、圧倒的な演技力で高い評価を得た。これ以前にも、『クラッシュ』(2004年)では全体のキャストと共に映画賞を受賞し、社会派映画の一員として評価された。さらに、『ハムナプトラ』シリーズ(1999年~2008年)では世界的な大ヒットを記録し、アクションスターとしての人気を確立した。
代表作には、彼の名を広めた『ジャングル・ジョージ』(1997年)があり、コメディ俳優としての才能を発揮した。『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』(1999年)では、冒険家リック・オコーネル役として主演し、続編とともにアクション映画の代表作となった。『センター・オブ・ジ・アース』(2008年)では、SFアドベンチャー作品に挑戦し、新たなジャンルでも成功を収めた。近年では、『ザ・ホエール』(2022年)で演技派俳優としての評価を高め、映画界への復帰を果たした。