マット・デイモンは、1990年代から活躍するアメリカの俳優・脚本家・プロデューサーであり、知的でリアルな演技と多様な役柄で高い評価を受けている。1970年10月8日生まれ。1997年に親友のベン・アフレックと共同脚本・主演を務めた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』でアカデミー賞脚本賞を受賞し、一躍ハリウッドの注目を集めた。
その後、『プライベート・ライアン』(1998年)、『オーシャンズ』シリーズ(2001年~2007年)、『ボーン』シリーズ(2002年~2016年)などのヒット作に主演し、アクションからドラマまで幅広いジャンルで成功を収める。2015年には『オデッセイ』でアカデミー賞主演男優賞にノミネート。近年も『スティルウォーター』(2021年)、『オッペンハイマー』(2023年)などに出演し、第一線で活躍を続けている。俳優業に加え、脚本やプロデュースにも積極的に関与し、映画界における影響力を拡大している。
マット・デイモンの経歴
俳優としてのキャリア
マット・デイモンは、1990年代前半から映画界で活動を開始し、1997年の『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で脚本・主演を務め、一躍注目を集めた。幼馴染のベン・アフレックと共同執筆した脚本はアカデミー賞脚本賞を受賞し、デイモン自身も主演男優賞にノミネート。ハーバード大学を中退した青年の天才的な才能と葛藤を描いた演技が高く評価された。
翌年、『プライベート・ライアン』(1998年)でスティーヴン・スピルバーグ監督とタッグを組み、第二次世界大戦を舞台にした戦争映画に出演。続いて『リプリー』(1999年)では、知的で危険な青年を演じ、サイコスリラー映画での演技力を示した。
2000年代に入ると、スティーヴン・ソダーバーグ監督の『オーシャンズ11』(2001年)に出演し、人気シリーズとなった。さらに、『ボーン・アイデンティティー』(2002年)で主人公ジェイソン・ボーンを演じ、アクションスターとしての新たな魅力を開花。続編『ボーン・スプレマシー』(2004年)、『ボーン・アルティメイタム』(2007年)もヒットし、スパイアクション映画の代表作となった。
2010年代には、『インビクタス/負けざる者たち』(2009年)でアカデミー賞助演男優賞にノミネート。『オデッセイ』(2015年)では火星に取り残された宇宙飛行士を演じ、ユーモアとシリアスな演技を融合させ、再びアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。
近年は『スティルウォーター』(2021年)、『最後の決闘裁判』(2021年)、『オッペンハイマー』(2023年)などで実力派俳優としての地位を確立。アクション、ドラマ、コメディと幅広いジャンルで活躍し続けている。
製作者としてのキャリア
マット・デイモンは、俳優業に加えて製作者としても積極的に活動している。1997年、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』で親友のベン・アフレックと共同で脚本を執筆し、アカデミー賞脚本賞を受賞。以降、映画制作にも関心を持ち、プロデューサーとしても実績を重ねている。
2010年、アフレックと共に制作会社「パール・ストリート・フィルムズ(Pearl Street Films)」を設立し、多くの作品に関与。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016年)では製作総指揮を務め、アカデミー賞作品賞にノミネートされた。同作はケイシー・アフレックの主演作としても話題となり、高い評価を受けた。
また、Netflixの『グリーン・バレット』(2021年)や、ドキュメンタリー映画の製作にも携わり、社会問題を扱う作品にも力を入れている。『最後の決闘裁判』(2021年)では脚本・製作・主演を務め、中世ヨーロッパを舞台にした実話を描いた作品として注目を集めた。
今後も製作者としての活動を継続し、映画業界に多面的な影響を与え続ける存在として注目されている。
受賞歴・代表作
マット・デイモンは、『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997年)でベン・アフレックと共同執筆した脚本が高く評価され、アカデミー賞脚本賞を受賞。さらに、同作で主演男優賞にもノミネートされた。その後、『インビクタス/負けざる者たち』(2009年)でアカデミー賞助演男優賞にノミネート。『オデッセイ』(2015年)ではユーモアと知性を兼ね備えた宇宙飛行士役で高い評価を受け、主演男優賞にノミネートされた。俳優としての実績に加え、プロデューサーとしても『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(2016年)の制作に関与し、同作はアカデミー賞作品賞にノミネートされた。
代表作には、彼のキャリアを決定づけた『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(1997年)があり、知的な演技とリアルな人間ドラマで観客を魅了した。『プライベート・ライアン』(1998年)ではスティーヴン・スピルバーグ監督のもと、戦争映画の重要な役を務めた。『ボーン・アイデンティティー』(2002年)を皮切りに続く『ボーン』シリーズ(2004年~2016年)では、記憶を失った暗殺者ジェイソン・ボーンを演じ、アクションスターとしての新たな一面を開拓。『オーシャンズ11』(2001年)では、豪華キャストと共にユーモアあふれるクライム映画を成功させた。近年では、『オッペンハイマー』(2023年)で歴史的重要人物を演じ、キャリアの幅をさらに広げている。